自己主張ができない人の特徴とできるようになる方法を紹介

自己主張をするというのは、多くの社会人にとって難しいことです。

子供の頃は、「自分のことより人を優先するもの」と、教育を受けてきた人も多いでしょう。

しかし、社会人になると、自己主張をしなければならない場面に直面します。

その結果、自己主張ができないのに、自己主張を求められて悩んでしまう社会人が多くいるのです。

自己主張ができるようになるためには、どうすればよいのでしょうか?

この記事ではそんな疑問を解決していきます。

自己主張ができない人とはどんな人?

自己主張ができない人とは、どんな人の事を言うのでしょうか?

・早く帰りたいのに、残業など嫌なことでも引き受けてしまう。

・営業電話などを断れずに、長々と話してしまう。

・仕事の方法を変えて欲しくても、自分の意見が言えない。

このように、自分の意見を押し殺して、いやいや相手の意見を受け入れる人は、自己主張できない人と呼ばれます。

自己主張ができないことによって、損な役回りを引き受けてしまいがちになってしまいます。

自己主張ができない人の特徴

まずは、自己主張できない人に多く見られる特徴を紹介していきます。

あなたが「自己主張できない人」なのか確認してみてください。

押しに弱い

自己主張が苦手な人は、相手から強く言われると相手の意見を受け入れてしまいます。

「この日、どうしても外せない用事があるからこの仕事やっといて。」

と言われると、自分のやるべき仕事ではなくても、引き受けてしまいます。

筋が通っていない意見でも圧力をかけられると受け入れてしまうのが、こういった押しに弱い人の特徴です。

うまく説明できない

自己主張できない人には、説明が下手な人が多くいます。

勇気を出して自分の意見を言ったとしても「何が言いたいのか分からないよ。」という反応をされてしまいます。

相手に自分の意志が伝わらなければ、次にもう一度主張をするのは難しくなります。

うまく説明できないのは、要点をまとめることができないことと、人に説明することに慣れていないのが原因です。

反論できない

反論できないという特徴も、自己主張が苦手な人は持っています。

例えば、上司が勤務表の提出日を勘違いをして

「勤務表の提出期限昨日までだったよね。今度から言われる前に提出して。」

というふうに怒られても

「すみません。気をつけます。」と謝ってしまいます。

反論をすると「相手から何を言われるか分からない。」という恐怖から意見を言うことができないのです。

ハッキリと言えない

自己主張が強い人が

「手が空いていないので、他の人に頼んで下さい。」

とキッパリと断るようなことでも、自己主張ができない人は

「できれば、私以外の人にしてもらえると嬉しいんですけど…」

と自分の意見を濁すように言います。

こういった断り方は頼む方からすると隙があるので、強引に仕事を押し付けられることもあります。

周りの人を頼れない

自己主張できない人は、人を頼ることが苦手です。

誰かの手を借りるのよりは、多少苦しくても自力で仕事を終わらせようとします。

周りの人から

「忙しそうだね。手伝ってあげるよ。」

というように助け舟を出してもらえば、仕事を割り振れますが、基本的には自分で抱え込んでしまいます。

加減が分からない

自己主張ができない人に

「何でもするから、頼りたいときは言ってね。」

と言うと、多くの人が「普通そこまで頼まないでしょ。」と思うことまで、頼んでしまうことがあります。

これは、普段から自分の意見を言わないので、どこまで頼って良いか分からないことが原因で起きます。

自己主張することに慣れていないので、いざ自分の意見を言おうとすると、変な行動をしてしまうのです。

自己主張ができない原因

自己主張できる人は、自分の意見をハッキリと伝え、自分のやりたい方へ物事を進めていきます。

その一方で、自己主張できない人は、内心嫌だと思っていても相手に合わせてしまいます。

何が原因でその差が出るのでしょうか?

自分の考えに自信がない

「どうせ、自分の意見なんて大したことはない。」

「相手の言っていることの方がきっと正しいんだ。」

自己主張できない人は、自分の考えに自信がありません。

自分の意見に価値がないと考えてしまうので、発言をためらってしまいます。

子供の頃に親に厳しく育てられた経験を持つ人は、この思考に陥りやすくなります。

嫌われるのか怖い

(頼まれごとを断ったり、相手に反論すると嫌われるかもしれない…)

自己主張苦手な人は、このような思考から、相手の主張を受け入れてしまいます。

相手を不快にさせたり、嫌われることを他の人よりも怖がっているのです。

・過去に反論して仲間はずれにされた

・自己主張をした結果みんなを失敗に導いてしまった

このような経験があると、嫌われることに敏感になってしまいます。

優しい性格

自己主張できない人には、他人のことを第一に考えられる優しい性格の人が多くいます。

「相手に嫌な思いをさせるぐらいなら、自分が嫌な仕事を引き受けたほうが良い。」

そう考えて、意見が衝突しそうな場面を自分が引くことで解決しようとします。

周りの人からは好かれる反面、仕事で成果が出なかったり、ストレスが溜まってしまうなどのデメリットもあります。

周りの目を気にする

相手や周りの人が自分のことをどう思っているのか、過度に気にしてしまう人は自己主張が苦手です。

「みんなから生意気だと思われたらどうしよう…」

「もし、間違っていたら恥ずかしいな…」

と、意見を言おうとするとネガティブな思考が浮かんできてしまいます。

自己主張をするか迷った結果、何も言わないという選択をしてしまいます。

おとなしい性格

自己主張できない人の中には、幼いころからずっとおとなしい性格の人もいます。

幼稚園児でも、みんなを遊びに誘って引っ張っていく子もいれば、周りからみんなを眺めている子もいます。

過去の失敗経験等があり自己主張ができない訳ではなく、生まれ持った性格として自己主張が苦手なのです。

現状を変えるためには自己主張が必要

これまで通り自己主張をしなければ、周りとの人間関係が大きく崩れることはないでしょう。

しかし、自分の意見を言えないままだと、現状が変わることはほとんどありません。

社会人になると、みんなそれぞれ自分の生活や家族など守るものができてきます。

職場の同僚と言えど所詮は他人です。

多くの人が他人の苦境を、多大な労力を割いて助けようとはしません。

自己主張をしない限り、良くも悪くも現状は変わらないでしょう。

自己主張ができるようになるためには?

では、自己主張ができるようになるためにはどうすればよいのでしょうか?

まずは、自分のことをよく知ることが大切です。

自分の原因を探す

自己主張ができるようになるための第一歩は、なぜ自己主張ができないのか、その原因を探すことにあります。

人によって自己主張ができない理由はそれぞれです。

うまく説明ができないから主張ができない人もいれば、遠慮をしてしまうため意見が言えない人もいるでしょう。

自分が自己主張できない理由を明らかにすることで、克服方法が見えてきます。

自己分析から始めてみましょう。

相手ではなく自分を軸に考える

自己主張ができない人は、相手がどうしたいのかによって行動をしてしまいがちです。

・相手に嫌われるから黙っておこう

・相手が傷つくから断るのはやめよう

というふうに、常に相手を基準にして行動をしてしまいます。

自己主張ができるようになるためには、自分がどうしたいかを第一に考える必要があります。

自己主張ができるようになる具体的な方法

自己主張をするためには、自己分析をして、自分がどうしたいかで行動をする必要があります。

ここからは、そういった行動が取れるための方法を紹介していきます。

目標を持つ

自己主張ができるようになるためには、目標を決める必要があります。

自分がどうなりたいか理想が決まれば、どう行動していくべきか見えてきます。

目標を決めるときは、大まかな目標と具体的な目標を決めましょう。

大まかな目標:仕事をみんなで均等にする

具体的な目標:今週中に一つ後輩に自分の仕事を引き継ぐ

というふうに、目標を決めてやるべきことを明確にすると自分から動けるようになります。

自分の意見が正しい根拠を見つける

主張ができない人は、自信のなさから

(相手の方が正しいかもしれない。)

と思ってしまい、自分の意見を言うことをためらってしまいます。

この思考を防ぐには、自分の意見は正しいという根拠を見つける必要があります。

例えば自分の担当数する顧客の数が他の人より多いという、客観的なデータを事前に調査したとしましょう。

そうすると、なんとなく(自分に仕事が集中しているのではないか)と思っていたときより、強く意見が言えるはずです。

真っ向から否定はしない

自己主張をすると、相手や周りから反発的な態度を取られるという不安が浮かぶ人もいるかと思います。

そんな人は、相手に不快に思われない自己主張の仕方を学ぶ必要があります。

相手に否定されないためには、相手の意見を真っ向から否定しないことが重要です。

✕「来週は忙しいので、再来週にしかその仕事はできません。」

○「先に急ぎの仕事があるので、再来週でも良いでしょうか。」

というふうに、言い方を少し変えるだけでも印象は違ってきます。

信頼関係を作る

自分の意見を好意的に受け入れてくれる人には、自分の考えを素直に伝えやすいですよね。

家族や仲の良い友達のように、信頼関係を作ると自己主張ができるようになります。

信頼関係を作るためには、相手からの依頼を丁寧にこなすなど、人を思いやった行動が必要になります。

普段から人を大切にした行動を取り、人間関係を整えることが自分の意見を言える環境を作ります。

結論から話す

自分の意見を言うときは、結論から話すようにしましょう。

説明に慣れていない人が最初に経緯や理由から話し始めると、話がだれてしまいます。

勇気を出して、自己主張をしても伝わらなければ意味がありません。

説明の仕方のコツとして、5W1Hを意識することや、PREP法などがよく紹介されます。

しかし、苦手意識を持つ人がいきなり使いこなすには難しいので、初めは結論から話すことだけを意識しましょう。

自己主張しないといつか人間関係は破綻します

人間が生活していくうえでは、どうしてもお互いの価値観がズレてしまう場面も出てきてしまいます。

そんなときに、一方の意見ばかりが通る状況だと、ストレスが溜まりやがて我満の限界を迎えてしまいます。

自己主張をせずに謙虚に生きることは、素晴らしい価値観です。

しかし、ひたすら我満し続けられる人間は、そうはいません。

そのため、お互いの関係が破綻しないために、どこかで自己主張をする必要があります。

相手のことを気にして自己主張できない人は、お互い長く良い関係を築くためと思って自己主張をしましょう。

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