言いたいことが言えないストレスから解放されるための対処法とは?
「言いたいことが言えない」というお悩みをお持ちの社会人は多くいると思います。
その反面、職場には自分の主張を遠慮なく言う人もいます。
言いたいことが言えない人は、相手の意見や主張ばかり聞くことになり、ストレスが溜まってしまいます。
どうして言いたいことが言えないのでしょうか?
自分の本心が伝えられ、ストレスなく生活をするためにはどうすれば良いのでしょうか?
この記事では、言いたいことが言えない理由とその改善方法を紹介していきます。
社会人生活のストレスの原因を一つ取り除くヒントになればと思います。
目次
言いたいことが言えない5つの理由
自分の本音が伝えられるようになるために、まずは言いたいことが言えない理由について見ていきましょう。
周りのことを考えすぎてしまう性格や、育ってきた環境が影響している場合があります。
場の空気を乱したくない
言いたいことが言えない最初の理由は、自分が意見することで場の空気を乱したくないと考えるためです。
この思考は、人のことを考えすぎる優しい性格の人がよくしてしまいます。
・先輩の発言の間違いに気づいたが、自信満々な様子だったので指摘できなかった。
・休みのシフトを決めるとき、自分の休みたい日を先に言われてしまったので遠慮して違う日にした。
というように、意見を言わないことで場が丸く収まると思えば、自分が損をすると分かっていても、自分の主張が言えません。
人に嫌われたくない
自分の本音を心置きなく相手に伝えられるとしたら、ストレスから解放されるのでしょうか?
きっとそれだけでは問題は解決しない人の方が多いでしょう。
なぜなら、言いたいことを言って相手に嫌われてしまえば、それは大きなストレスになります。
言いたいことが言えない理由の一つとして、人に嫌われてたくないという心理を多くの人が持っています。
「最近仕事が私に偏っているので、みんなに均等に割り振って欲しい。」
というような本心があっても、みんなに耳の痛い話をすると嫌われてしまうと思い、言いたいことを我慢してしまうのです。
とっさに言葉が出てこない
その場では「はい。」「わかりました。」といってしまったが、後から考えると理不尽だと感じたことはないでしょうか。
普段意見を言わず受け身のまま聞いていると、とっさに言葉が出なくなってしまいます。
言いたいことを言うことに慣れていないと、仕事を任されたり、何か意見を求められたりたときに、肯定の短い返事しかできなくなります。
また、自分の意見を言うタイミングが掴めていないので、話そうとしてもいつの間にか話が終っていることもあります。
「自分の本音を伝えたくても、伝える手段を持っていないので伝えられない」と言い換えると分かりやすいかもしれません。
家庭環境、教育環境の影響
子供のころから、言いたいことがあっても我慢するように言われてきた人は、その癖が大人になってもなかなか抜けません。
「子供は黙って大人の言うことを聞いていればいいんだ!」
「言い訳をするな。悪いことをしたら素直に謝れ!」
というように、抑圧的な家庭環境や学校生活で育つと自己主張はろくなことにならない、と学習していきます。
特に素直な性格の人は育ってきた環境によって、言いたいことが言えない人になっている可能性があります。
失敗した経験がある
考えなしに言いたいことを言ってしまい、相手を傷つけた経験がある人は自己主張が苦手です。
人間の感情や受け取り方は複雑です。
自分の感覚では軽い冗談のつもりでも、相手にとってはとても不愉快に感じることもあります。
そのため、自分の言葉で相手を傷つけてしまった人は、トラウマから当たり障りのないことしか言えなくなってしまいます。
失敗した経験がある人が、自分の言いたいことを言うには、勇気が必要となります。
もし言いたいことが言えるようになったら…
もし言いたいことが言えるようになったら、どんな良いことがあるでしょうか?
そのメリットを3つ紹介していきます。
ストレスから解放されるだけではなく、人間関係が良くなり、自分に自信を持つこともできます。
ストレスから解放される
第一に考えられるメリットとして、言いたいことを我慢するストレスから解放されます。
自分の意見を言わないでおけば、その場は何事もなく収まるかもしれません。
しかし、長期的に見ると他人の考えに常に合わせていかなければならないので、ストレスが溜まってしまいます。
自分の意見が言えれば、却下や否定をされてもある程度の納得ができますし、モヤモヤした思いを外に吐き出すことができるのでスッキリします。
自分の中に抱え込んでいた感情を爆発させてしまったとき、ある種の解放感を感じた人もいるのではないでしょうか。
うわべだけの人間関係から卒業できる
言いたいことが言えない人は、どこか一歩引いたコミュニケーションをしてしまうことがあります。
自分の価値観を隠して相手と付き合い続けるのは難しいので、うわべだけの関係を維持しようとするからです。
時には本音を言うと相手を傷つけたり、不愉快にしてしまうこともあります。
しかし、お互いの意見をぶつけ合わないと事態が進展しないことが、仕事でもプライベートでもあります。
自分の価値観を大切にして本音を言うことで、相手と深い信頼関係を築くことができるのです。
自信が付く
言うべきことが言える人になると、自分に自信がついてきます。
自分の意見を言えないと自身を勇気がない人、非協力な人と思い始め、自己嫌悪感を抱いてしまいます。
反対に耳の痛い話でも、みんなのために意見を堂々と言えると、発言した自分が誇らしくなってきます。
自分に自信が持てるようになると、以前なら迷ってしまい尻込みをしてしまっていた問題にも立ち向かえます。
よりチャレンジ精神も出てくるので、活発で決断力のある人間へと変化をしていくことができます。
言いたいことが言えるようになる4つの方法
言いたいことが言えるようになると、職場だけではなく人生全体に良い影響が出てきます。
ここからは、どうしたら自分の意見を言えるようになるのか紹介します。
ポイントとしては、小さなステップから慣れることと、自分に自信を持つことです。
会話に返答をすることに慣れる
自己主張をしなまま過ごしてきた人は、相手の会話に対して何か返答をすることが苦手です。
そのため、相手の話を聞いて自分から話す練習をする必要があります。
「この書類提出しておいてね。」→「いつまでに提出すれば良いでしょうか。」
というように簡単な疑問点や確認事項を問い返しましょう。
会話の中で相手が話す→自分が返すという流れのリズムが分かってくれば、とっさに言葉が出てこないという悩みは解決できます。
少しずつ自分の意見を言う機会を増やす
朝ミーティングや会議など、誰でも意見を言える場で自分から発言する機会を増やしていきましょう。
意見を言いやすい場から発言を増やすことで、(自分の意見を言っても良いんだ。)と実感ができるようになります。
そのためには、有意義な発言をできればなお良いでしょう。
ミーティングや会議でみんなの役に立つ発言をするためには、事前の準備が必要です。
議題や話の流れを予測して、事前に自分の中の疑問点をもって会議やミーティングに臨むようにしましょう。
言いたいことを書き出す
言いたいことがうまく纏まらないという人は、紙に書き出してから話すようにしましょう。
紙に書くことで自分の考えが整理されていきます。
また、どういった順序で話せば伝わりやすいか、じっくり考えてから話すことができます。
結果、いつもより分かりやすく自分の主張ができるので相手に受け入れられやすくなります。
始めのうちは時間が掛かってしまいますが、次第に書き出さなくても分かりやすい伝え方ができるようになります。
自分の決定に自信を持つ
自分の意見が言えない人は、(もし相手との関係が悪くなったどうしよう。)
とネガティブな結果を、話す前から思い浮かべてしまいます。
自分の言いたいことを行った結果がどうなるかは、誰にも予想することはできません。
分かりもしない結果についてネガティブな考えを巡らせるより、言いたいことが言うと決めた自分の決断を信じましょう。
慎重で思いやりのある自己主張を控える人が、何か意見をするのは深い考えがあってのことでしょう。
(自分の熟考した考えは正しい)と自分に言い聞かせることで、意見を言う勇気が出てきます。
4つの話し方のテクニックを使おう
勇気を出して言いたいことを言った結果、うまく伝わらなかったり、相手から不快に思われたら、自己主張をし続けるのは難しくなります。
ここからは、相手に伝わりやすい話し方、不快に思われない話し方を紹介します。
自分の意見を言うときには、話し方のちょっとしたテクニックが必要となります。
結論から話す
相手に自分の言いたいことを分かりやすく伝えるには、結論から話すことが必要になります。
経緯や自分の考えを先に話しすぎてしまうと、結局何が言いたいのか分からなくなってしまいます。
一番最初に言いたいことの結論を言うことで、相手はあなたの話に興味を持ちます。
結論さえ伝えれば、もし途中でうまく説明できなくなっても、相手からの質問で話は進んでいきます。
会話が苦手な口ベタな人には、特におすすめの方法です。
枕詞を使う
自分にはそんな意図は無くても、言いたいことを言うと「命令されている」と捉えられることもあります。
それを防ぐために、枕詞言葉を使い言葉の印象をやわらかくすることで、上から目線で命令している感じを無くせます。
「忙しいときにお願いしてすみませんが〜」
「もしかしたら、○○さんの仕事じゃないかもしれないけど〜」
と相手の状況も理解していると伝えると、相手に不快感与えず受け入れてもらいやすくなります。
アイメッセージを使う
誤解を与えることなく、言いたいことを伝えるにはアイメッセージを使いましょう。
アイメッセージとは「私は」「私が」と、自分を主語にして相手に伝える方法をいいます。
「この資料は全員がチェックするべきだと思います。」
「私は、この資料は全員がチェックするべきだと思います。」
同じことを言っていても、印象はやわらかく感じますよね。
その理由は、自分の感想として伝えることで、誤解なくメッセージが伝わるからです。
アイメッセージを使うことで、相手に命令や強制している感じが無くなるので、うまく自己主張ができるようになります。
フォローを入れる
自分の言いたいことを主張したら、言いっぱなしにしてはいけません。
相手が自分の主張を受け入れてくれたら、感謝をするようにしましょう。
「ありがとうございます。」
「○○さんがチェックしてくれるようになって、助かりました。」とお礼をすることで
・やってもらって当然と思っている
・相手をいい負かして自分の主張を通した
という悪い印象を与えることを防ぐことができます。
失敗を恐れず言いたいことを言おう
私が社会人になってから、我慢できずに自分の言いたいことを言って、失敗した経験は何度もあります。
上司から嫌な顔をされたことも、別室で説教を喰らったこともあります。
短期的には、私が批判めいた主張をしたことで、お互い腹が立て関係が悪くなりました。
しかし、長い目で見れば自分の不満を内に秘めておくより良かったと思えます。
お互い黙ったままだと、何が本当の問題なのか分かりません。
時には意見をぶつけ合うことも必要なのです。
私の経験上、意見を言い合うと、結果として以前より仕事がやりやすくなりますし、信頼関係も深まることの方が多いです。
「お互い大人なのだから、言いたいことを行ったぐらいでは関係性が崩れない。」
職場でストレスを溜めてしまっている方は、そう思って言いたいことが言ってみるのも良いかもしれません。
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